カプレーティとモンテッキ@EMI版

いわゆるロミオとジュリエット。主役二人を女性が歌うというのが、初めての人には幾分違和感があるかも。(ちなみにうちの高校では、テバルト(ティボルト)も女性が歌ったため、すっかり宝塚になりました。はは。)

東芝EMI版(新しいのが出ているようなので、旧版。購入したのが15年前だし)を延々仕事中聞き続ける。
やはりヴェルディのルイーザ・ミラーと同様、高校時代とは違う印象を受ける。
ムーティの指揮のなんと端正なこと。抑えるべきところは抑え、テンポを揺らすべきところでは揺らす。才気ほとばしる、というよりは天才職人の演奏。高校時代に指揮者としてこの曲の総譜を散々読んできた身としては、あの楽譜(ビオラって何? 忘れていて後から追加したでしょう、この3度の延々の伸ばし、という楽譜)でこの音が鳴らせるオケもすごいと思う。モチーフの転回も含めてベルリーニがやりたいことは良く分かるけれど、普通のオケではこんなことはできない、絶対。若き日のグルベローヴァとバルツァの声も化け物(特にグルベローヴァのピアニシモでの高音など、神業)。でも、ロメオの歌は実は高校時代の某嬢の歌も好きだった。理性のない子供っぽくて。