アン・サリー@渋谷AX

 ワンマンコンサート。前半はギター1本、後半はジャズトリオにホーン隊2本という編成。蘇州夜曲で締めた前半は“らしい”曲が続いた一方で、後半はジャズのスタンダードが多かった……ようだ(半分くらいしか分からず)。
 良くも悪くも“偉大なる素人”っぷりを発揮した印象。舞台上で自分の名前を名乗ったのはおそらく1回だけで、2階席に視線をとばすこともなく。また、後半は後ろを向いて(客席に尻を向けて)他のメンバーと向かい合って歌うことが多く。とはいっても、それが他のメンバーに気をつかっているが故というのは痛いほど分かるわけで……。この夏のニューオーリンズの被害がなければ、ツアー自体がなかったのではないか、というくらい、後半は他のメンバーを立てることに終始していた。
 歌はジャンルが広いにもかかわらず、どれも見事に自分の曲になっている。東京ブギウギなど、一瞬合いそうもない曲も見事に歌いこなしている。もっとも、what a wonderful worldはルイ・アームストロングのイメージが強すぎて、うーん、という感じ。なお、彼女の研修先だったという、老人医療センターのK先生は探したけれど姿は見えず。